qmk-dactyl-manuform-a/docs/ja/feature_led_indicators.md

6.1 KiB

LED インジケータ

QMK は HID 仕様で定義された5つの LED の読み取りメソッドを提供します:

  • Num Lock
  • Caps Lock
  • Scroll Lock
  • Compose
  • Kana

ロック LED の状態を取得するには3つの方法があります:

  • config.h で設定オプションを指定する
  • bool led_update_kb(led_t led_state) あるいは _user(led_t led_state) を実装する、または
  • led_t host_keyboard_led_state() を呼び出す

!> host_keyboard_led_state()led_update_user() が呼ばれる前に新しい値を既に反映している場合があります。

LED の状態を uint8_t として提供する2つの非推奨の関数があります:

  • uint8_t led_set_kb(uint8_t usb_led)_user(uint8_t usb_led)
  • uint8_t host_keyboard_leds()

設定オプション

インジケータを設定するには、config.h で以下の #define をします:

定義 既定値 説明
LED_NUM_LOCK_PIN 定義なし Num Lock LED を制御するピン
LED_CAPS_LOCK_PIN 定義なし Caps Lock LED を制御するピン
LED_SCROLL_LOCK_PIN 定義なし Scroll Lock LED を制御するピン
LED_COMPOSE_PIN 定義なし Compose LED を制御するピン
LED_KANA_PIN 定義なし Kana LED を制御するピン
LED_PIN_ON_STATE 1 LED が "オン" の時のインジケータピンの状態 - high の場合は1、low の場合は0

独自のキーボードを設計しているわけではない限り、通常は上記の設定オプションを変更する必要はありません。

led_update_*()

設定オプションが十分な柔軟性を提供しない場合は、提供される API フックにより LED の挙動の独自の制御ができます。これらの関数はこれら5つの LED のいずれかの状態が変化すると呼ばれます。LED の状態を構造体のパラメータとして受け取ります。

慣例により、led_update_kb() にそのコードを実行するようフックさせるために led_update_user() から true を返し、led_update_kb() でコードを実行したくない場合は false を返します。

以下はいくつかの例です:

  • レイヤー表示のような何かのために LED を使うために LED を上書きする
    • _kb() 関数を実行したくないので、false を返します。これはレイヤーの挙動を上書きするためです。
  • LED がオンあるいはオフになった時に音楽を再生する。
    • _kb 関数を実行したいので、true を返します。これはデフォルトの LED の挙動に追加されます。

?> led_set_* 関数は bool の代わりに void を返すため、キーボードの LED 制御を上書きすることができません。従って、代わりに led_update_* を使うことをお勧めします。

led_update_kb() の実装例

bool led_update_kb(led_t led_state) {
    bool res = led_update_user(led_state);
    if(res) {
        // writePin は 1 でピンを high に、0 で low に設定します。
        // この例では、ピンは反転していて、
        // low/0 は LED がオンになり、high/1 は LED がオフになります。
        // この挙動は、LED がピンと VCC の間にあるか、ピンと GND の間にあるかどうかに依存します。
        writePin(B0, !led_state.num_lock);
        writePin(B1, !led_state.caps_lock);
        writePin(B2, !led_state.scroll_lock);
        writePin(B3, !led_state.compose);
        writePin(B4, !led_state.kana);
    }
    return res;
}

led_update_user() の実装例

この不完全な例は Caps Lock がオンまたはオフになった場合に音を再生します。また LED の状態を保持する必要があるため、true を返します。

#ifdef AUDIO_ENABLE
  float caps_on[][2] = SONG(CAPS_LOCK_ON_SOUND);
  float caps_off[][2] = SONG(CAPS_LOCK_OFF_SOUND);
#endif

bool led_update_user(led_t led_state) {
    #ifdef AUDIO_ENABLE
    static uint8_t caps_state = 0;
    if (caps_state != led_state.caps_lock) {
        led_state.caps_lock ? PLAY_SONG(caps_on) : PLAY_SONG(caps_off);
        caps_state = led_state.caps_lock;
    }
    #endif
    return true;
}

led_update_* 関数のドキュメント

  • キーボード/リビジョン: bool led_update_kb(led_t led_state)
  • キーマップ: bool led_update_user(led_t led_state)

host_keyboard_led_state()

最後に受信した LED の状態を led_t として取得するためにこの関数を呼びます。これは、led_update_* の外部から、例えば matrix_scan_user() の中で LED の状態を読み取るのに便利です。

物理的な LED の状態の設定

一部のキーボードの実装は、物理的な LED の状態を設定するための便利なメソッドを提供しています。

Ergodox キーボード

Ergodox の実装は、個々の LED をオンあるいはオフにするために ergodox_right_led_1/2/3_on/off() と、インデックスによってそれらをオンあるいはオフにするために ergodox_right_led_on/off(uint8_t led) を提供します。

さらに、LED の明度を指定することができます。全ての LED に同じ明度を指定するなら ergodox_led_all_set(uint8_t n) を使い、個別の LED の明度を指定するなら ergodox_right_led_1/2/3_set(uint8_t n) を使い、LED のインデックスを指定して明度を指定するには ergodox_right_led_set(uint8_t led, uint8_t n) を使います。

Ergodox キーボードは、最低の明度として LED_BRIGHTNESS_LO を、最高の輝度(これはデフォルトです)として LED_BRIGHTNESS_HI も定義しています。